日本建築の魅力にハマっています

5年くらい前から友人の影響で、古い建築を見るのが好きになりました。
最初は主に洋館でした。上野の旧岩崎邸や駒場の前田侯爵邸など、一般公開されている洋館も多いので、見て回るのが休日の楽しみです。ほかの美術鑑賞より建築めぐりのいいと思うのは、何度見てもあきることがないということ。
建築はその空間の中に身を置いている、その「時間」を味わうという要素がほかの美術品よりもずっと大きいと思います。「いまここにいる」という実感の楽しさということです。
ですから極端な話、たとえば前田侯爵邸の係員になって、毎日屋敷の中を見て回っても、きっと飽きないのではないのでしょうか。季節による庭の景色の移ろいや、窓から射す陽光の変化ということもあるわけですし。
初めのうちは洋館ばかり見ていましたが、一度「江戸東京たてもの園」で、古い日本家屋やお屋敷を見て、日本建築にも目覚めました。それ以後は、むしろ日本建築のほうに、より大きな魅力を感じるようになりました。
かなりたくさん見て回りましたが、こと建築に関しては、「日本のほうが西洋よりも、大人の文化だ」という印象をもっています。西洋の場合は「シンメトリー」が基本。なんでも左右対称に作りたがる傾向があるようです。それに対して、日本の建築は「アシンメトリー」。つまり左右非対称がコンセプトです。
正面から見ると、中心が左右どちらかにわざとずらされていることが、大変多いと感じます。「ずらす」とか「崩す」、あるいは「いびつにする」という発想、これが焼き物などでも顕著な日本文化の特長だと思います。
私にはそれが「味わい深い大人の文化」のように感じられるのです。